ハニートースト ~カフェで恋したあなた~





「どうしたんだよ。何?片桐さんに襲われたか?」





「ううん・・・・・・あのね・・・・・・」






思い出すと悔しくて悲しくて、うまく話せなかった。



泣いていることに気付いたお父さんが、私の方を見た。






「今、暇だから10分くらい出かけてきていいよ」




お父さんはそう言って、大きな壁掛け時計を見た。








私とあきら君は、店の近くの公園に行った。





公園には小学生くらいの男の子がたくさんいて、私達にも気付かずに遊んでいた。







「前に話したことがあるんだけど覚えてるかな。米田さんって人」





「あぁ?あの同じ学校の男?恋愛とか興味ないって言ってたヤツだろ?」





「うん。あの人にね・・・・・・」




と言おうとしたら、あきら君がものすごい勢いで私の腕を掴んだ。







「まさか、お前っ!!」




「あきら・・・・・・君?」




「何か、されたのか!!」






本当に優しいね、あきら君。




私に何かあったのかと心配してくれたんだ。





真剣な表情のあきら君を見ていると、男の人にもいろいろいるんだと思った。







< 187 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop