ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「ちゃんと話せよ。片桐さんに。それで、片桐さんの気持ちもわかるだろ?お前のことどう思ってんのかってこと」
「そうなの?」
「本当に天然バカだな!他の男にそんなこと言われて、ちょっとは嫉妬とかすんじゃないの?お前に少しでも気があるならな」
嫉妬かぁ。
片桐さんが?
それはないな。
妹として、心配してくれるとは思うけど。
兄として、めちゃめちゃ怒ってくれる気もするけど。
「ああ見えて、片桐さんも天然なとこあるし、超鈍感だから。困ったらまた俺に相談しろよな。ほっとくと、お前らは何も進展しねーから」
「うん。ありがとう!!美琴ちゃんに悪いかなって思ってたんだけど、また困ったら店に顔出すね!」
真剣に美琴ちゃんと付き合っているってわかったから、もう平気。
美琴ちゃんがいる時に、相談しに行こう。
あんなにも落ち込んでいたのに、スッキリした気分だった。
“あ~私って世間知らずでバカだったな”って笑えるくらい元気になった。