ハニートースト ~カフェで恋したあなた~





「優海・・・・・・ごめん。お前の気持ち知ってるのに、あんなこと言ってごめん」





ごめん、って言われると、胸が痛い。



そのごめんは、どういう意味?




“お前の気持ちに応えられなくてごめん”って聞こえちゃうんだ。





「その男の人は離婚している人で・・・・・・もう結婚とか恋愛に疲れたって言ってたんだ。だから、私のこともそういう目では見ていないから安心してって最初に言われたの。私はそれを信じてて・・・・・・とてもいい関係だと思ってて」
思い出すと涙が出ちゃう。




だって、本当にいい関係だった。



男女を超えた友情だと、信じていたんだよ。



あんなに話しやすい人、あまりいないもん。







私は、航太郎さんにあんなことを言われたことがショックだった。


と、同時に、航太郎さんという友達を失ってしまったこともショックだったんだ。







「そりゃ、信じるよな。俺だって信じちゃうよ」




「本当に?片桐さんも?」




「ああ、でも・・・・・・今の俺なら信じないかな。そういうことを言って近付いてくる女が結構いたから」





片桐さんほどの人気者だったらあり得るね。



片桐さんもショックだったのかな。




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