ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「お前ら、お似合いなんじゃねーの?」
一番言われたくない人に言われてしまった。
片桐さんは、あきら君と私を見比べて、うんうんと頷いた。
「優海ちゃんとあきらって似合ってんじゃん」
何度も言わないで。
お願い。
私、あきら君を男として見たことなんてない。
ううん。
あきら君だけじゃない。
他の男の人を男として意識したことなんてないんだよ。
片桐さんのせいだから。
「勘弁してくださいよ。こんな天然バカ、俺がお断りです」
あきら君なりの優しさだと思って、ここは我慢しよう。
「私だってお断りよ」
ボソっとそう言った。