ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「はっはっは。照れなくてもいいんだよ。いや~、若いっていいな」
やめて。
片桐さん。
まるで、違う世界にいるみたいに言わないで。
片桐さんのいる世界には私は入っちゃいけないの?
私が何歳になってもこの関係は変わらないのかもしれない。
中学1年生と大学生。
出会った頃のまま。
私は子供で。
泣き虫で。
何もできなくて。
片桐さんは夢があって、キラキラしていて。
いつもたくさんの人に囲まれていたんだ。
「お~い。優海ちゃん、食わないなら、俺にくれ!!」
「だめ!!食べるもん」
いちごのショートケーキを頬張った。