ハニートースト ~カフェで恋したあなた~




「俺が協力してやってもいいけど」



あきら君は、企んだような笑みを浮かべて私をじっと見た。




「何、してくれるの?」




「ふふ。内緒。とりあえず、片桐さんに店に来てくださいよってメールしてみるわ」





「やった!さすがあきら君だね」





お客さんがいなくなった午後4時。



あきら君は、片桐さんにメールを送ってくれた。




あきら君とは以前のように会えなくなったけど、そのおかげで一歩前に進めた気がするんだ。



あきら君に頼ってばかりじゃだめだって思えた。





少しは、自分で動き出す勇気が出たというか・・・・・・






「お、返事来たぞ」




あきら君は、片桐さんからのメールの返事を見せてくれた。






【今日時間作れそうだから後で寄る】





「やった!!あきら君ありがとう!!片桐さん来てくれるんだぁ」





「やっぱり、片桐さんって優のこと好きなんじゃねーの?」





と突然あきら君が変なことを言い出すから、飲みかけたコーヒーを吹き出しそうになった。





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