ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「よー、隼人!生きてたか」
お父さんの声で、片桐さんが来たことを知る。
こっそりと覗くと、ジャージ姿の片桐さんがいた。
「仕事中なんですよ。なかなか時間なくて」
いつものテーブルへ。
キョロキョロと店内を見回す片桐さん。
私を探してくれてるのかな・・・・・・
「あきらは?」
な~んだ、あきら君か。
あきら君が水とおしぼりを出しに行った。
いつもは私に、“お前が行け”って言うのに。
あきら君は、何か片桐さんとコソコソと話をしていた。
何だろう。
また変なこと言ってるのかも・・・・・・
戻ってきたあきら君は今度はお父さんの方へ行き、耳元で何かを言っていた。
怪しい。
何だろう。
私はまだ片桐さんと顔を合わせていなかった。
黒に紫のラインの入ったジャージを着た片桐さんはとんでもなくかっこよくて。
改めて、好きだなって思う。