ハニートースト ~カフェで恋したあなた~





いつも仕入れてる八百屋さんが休みで・・・・・・



もう一軒の八百屋さんにいちごを買いに行った。






春だな。



外の風が気持ち良い。



桜・・・・・・綺麗だな。



私はいちごを片手に、空を見上げた。






私、今・・・・・・恋をしてる。




今までも恋をしていたけど、違う。




片思いだけど、片思いじゃないっていうか。



やっと、同じ場所に立てた気がするんだ。






大好きだよ、片桐さん。





大好き大好き大好き!!






「おい、何してんだよ」




空を見上げてニヤニヤしていた私に声をかけたのはあきら君だった。





「俺、もうバイト上がる時間だから」



「うっそ~!もっと話したかったのに」



「公園で話すか?もう片桐さんも帰ったし、店も暇だったよ」




なんだ・・・・・・

帰っちゃったんだ。



せっかく久しぶりに店に来てくれたのに、全然話せなかった。



一言も話してない。





「買い出しなんか頼むからだ・・・・・・お父さんのバカ。片桐さんと話せなかった」




「メールとか電話とかあんだろーが!ば~か」





私とあきら君は店の近くの公園を歩いた。




綺麗な桜並木の下を歩く。






< 230 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop