ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「大丈夫?」
学校前で、いろんな妄想をして立ち止まっていた私に声をかけたのは、航太郎さんだった。
「あ、すいません。ちょっと考え事をしていて」
「体調悪いのかと思った。それならいいんだ」
と私から離れようとした。
「待って。あ、あの・・・・・・もう、私何とも思ってませんから、航太郎さんも気にしないでくださいね」
「ありがとう。本当に・・・・・・ありがとう」
航太郎さんは、ものすごく嬉しそうな笑顔で何度もお礼を言った。
過去の辛かったことや悲しかったことは、もういいの。
だって、私は片桐さんの彼女になれたんだもん。
うふふ。
幸せ過ぎて・・・・・・勉強どころじゃないけど、ちゃんと勉強しなきゃ。
片桐さんに似合う素敵な女性になりたいんだ。
学校が終わって家に帰ると、美琴ちゃんから手紙が届いていた。
どうして、手紙・・・・・・?
バイトでもあまり会うことはないけど。
切手が貼ってないから、家まで持って来たみたい。
ドキドキしながら手紙を読んだ。