ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「もっとリラックスしろよ。俺のこと信じて」
リラックスってこんな状況で・・・・・・無理!!
首筋にキスされてるんだよ~!
「ごめんなさい。私・・・・・・緊張しちゃって」
片桐さんは、私の頬にそっとキスをして、耳元で囁くように言った。
「焦らなくていい。俺はエッチがしたくてお前と付き合うわけじゃないから」
コクンと頷いた私をぎゅっと抱きしめてくれた。
「私・・・・・・本当に何も知らなくて・・・・・・」
「いいよ。知らなくて。俺がゆっくり教えてやるから。俺と一緒に勉強していけばいいんだから」
優しく抱きしめてくれた片桐さんは、それ以上大胆なことはしてこなかった。
やっぱり優しい。
「そろそろ送るよ。あんまり遅くなると、マスターに怒られるからな」
「大丈夫だよ」
もっと一緒にいたい。
本音を言えば、もっと片桐さんとくっついていたい。
もっとキスしたい。
そんな風に感じていた。
「いや、今までは彼氏じゃなかったけど、今は彼氏として・・・・・・マスターに認められる男になりたいんだ」
真剣な表情でそう言った片桐さんをとても愛しく想った。