ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「あ~、送るの辛いな・・・・・・明日も会いたいけど、明日は仕事遅いから無理だな」
家の前でそんなことを言う片桐さん。
意外なことばかりだった。
「私も会いたいけど、片桐さんも会いたいって思ってくれるの?」
「当たり前だろ?優海とずっと一緒にいたい」
手を握り合って、見つめ合う。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
車から降りようとした時、片桐さんが私の手を引っ張る。
「おいで。おやすみのキス、忘れてた」
何度キスをしただろう。
今日一日で・・・・・・私は大人になった。
こんなに愛してくれるなんて・・・・・・
片桐さんの彼女って、幸せ過ぎる。
彼女をとても大事にする人なんだ。
「じゃあ、家に着いたらまた電話する」
そう言って片桐さんは手を振った。
勝手な想像だけど、片桐さんはこんなにマメじゃないと思ってた。
電話とかメールとかも、少ないタイプに見えた。
家に着いたって電話の1時間後には、
【おやすみ。今から寝る】ってメールも届く。
大事にされてるなって・・・・・・
感じた。