ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
トボトボと歩く私の背中をまた叩く。
「しっかりしろ。俺はお世辞は言わないし、嘘も言わない。無理だと思ったらちゃんと正直に言ってやる。今の片桐さんとお前を見てると100%無理だとは思わない」
「え?本当に?」
「ああ。だからこうして協力してやってんだろ?すぐにどうこうなるのは無理だと思うけど、可能性はあると思う」
泣きたいくらい嬉しい言葉だった。
100%無理だと思ってた。
天然だし、バカだし、ガキだし・・・・・・処女だし。
「どうしてそう思うの?あきら君」
「ん~、はっきりとは言えないけど。片桐さんにとってのお前の存在って、他に代わりがいないと思うんだ。妹みたいな何でも話せる存在って、さ」
あきら君は、少し照れながら一生懸命話してくれた。
その気持ちが嬉しくて、心が温かくなる。