ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
お互いの本音
―お互いの本音―
【今日どうしても会いたいです】
片桐さんにメールを送る。
すぐに返信。
【俺もそう思ってたとこ。夜中になるけど迎えに行く】
会いたい。
片桐さんに会いたい。
会いたいです。
あきら君とキスをしてしまった。
ごめんなさい。
片桐さん・・・・・・
夜の11時過ぎ。
片桐さんの車が家の前に停まった。
音でわかる。
「遅いけど大丈夫か?」
「うん。お父さんには言ってあるから」
片桐さんの髪が伸びた。
ひげも伸びた。
疲れているのかな。
目の二重がいつもよりも深い気がする。
「やっと会えた~」
車に乗るとすぐに手を握ってくれた。
無邪気な笑顔を見ていると、私は何てひどいことをしたんだろうと後悔した。
「片桐さんに会いたかった」
「俺も会いたかったよ」
少し車を走らせて、すぐに停めて、車の中で話した。
「12時までには送るから1時間だけな」
片桐さんはそう言って、コンビニでコーヒーを買って来てくれた。