ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「今日、みゆきに会った」
目の前が真っ白になる。
手が冷たくなる。
「みゆき・・・・・・さんと?」
「あぁ。お前にはちゃんと話しておきたくて」
片桐さんは、ハンドルに手を乗せて、遠い目をした。
「みゆきさんと、まだ連絡取ってたんだ」
私はひどいことをした。
片桐さんがあきら君のことをあんなにも気にしていたのに。
もしも、みゆきさんと片桐さんがキスをした、なんて聞いたら私は辛くて辛くてどうしようもない。
嫉妬・・・・・・してる。
私、片桐さんを他の誰にも取られたくない。
自分は、あきら君と片桐さんを天秤にかけるようなことをしていたのに・・・・・・
最低・・・・・・
「連絡は取ってないよ。仕事の関係で、偶然会って・・・・・・昼飯を一緒に食った」
「・・・・・・うん」
今からどんな話を聞くんだろうと思うと、怖くて仕方がなかった。
自業自得だよね。
「ごめんな。お前がいるのに」
ハンドルに乗せていた手を私の頭に乗せた。
涙が出そうだった。
怖くて・・・・・・怖くて・・・・・・