ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「優海ちゃんのおかげで元気になったよ。何かお礼しないとな。何がいい?」
テーブルにひじをつきながら、にっこりと笑う片桐さん。
こういう笑顔って珍しいな。
いつも、ちょっとSだから。
何がいいと聞かれると・・・・・・
困る。
正直には言えないもん。
「飲みに、行きたい」
控えめに言ってみた。
そんなお願いなら私の気持ちはバレないもん。
「まだガキなのに?」
「もう成人してます!!」
「あ、そっか。そうだな。そっか・・・・・・優海ちゃんもお酒が飲める年齢なんだな」
今気付いたって感じの片桐さん。
それくらい私は片桐さんにとって“妹”なんだな。
「もう優海ちゃんって呼ぶ年齢でもねーな。今日から、優って呼ぼうかな。あきらの真似!それとも、優海がいい?」
その質問には即答!!
「優海がいい!!」
だって、ずっと想像してた。
片桐さんに“優海”って呼ばれること。
嬉しい。