ハニートースト ~カフェで恋したあなた~



「珍しいね。どしたの?」




「今日は勝負なんだよ。だから、ちょっと酔ってた方が大胆になれるかな~と思って」




・・・・・・絶対、女の人だ。


今日、告白するのかな。




「少々お待ち下さい」




私は、片桐さんの嬉しそうな顔を見ているのが辛くて、店の奥へと駆け込んだ。




「何、落ち込んでんの?」



あきら君が私の顔を覗き込む。






「何でもないもん」




「そんな顔してて、何もないわけないじゃん」




あきら君はテスト前だから参考書を机に置きながら仕事をしていた。





「勉強しなさい!私のこと、ほっといてよ」




「ほっとけるかよ・・・・・・」




あきら君は、私の肩に手を乗せて、優しく言った。




「どうせ、俺にしか話せないんだろ?俺に、言えって」





その通りだった。



片桐さんへの想いを話せるのはあきら君くらいだもん。



他の友達にも話すけど、片桐さんを知らないから詳しく話せない。




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