ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「じゃあ、バイト終わったら店の裏で待ってるね」
「別にそんなことしなくても一緒に出れば良くね?」
「あ、そっか。そうだよね」
別にデートってわけじゃないんだし、こっそり待ち合わせる必要はないよね。
でも・・・・・・お父さんに誤解されちゃうと困るし。
ううん。
私が一番誤解されたくないのは、片桐さんだ。
そういえば、最近片桐さんに会ってない。
元気かな。
会いたいな・・・・・・
片桐さんの会社の美人の後輩、辞めたんだよね。
片桐さんにフラれたからって辞めるなんて・・・・・・片桐さんがかわいそう。
「お久しぶりです」
聞きなれた声。
片桐さんが来た!!
嬉しくて、テンションが上がる。
やっぱり私、好きなんだな。
あきら君の顔をチラっと見る。
「ほら、来たぞ」
と水とおしぼりを渡してくれた。
やっぱり、あきら君が私を好きってことはなさそう。