ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「中学の頃から、片桐さんは私の憧れの存在だったんだよ」
「嘘だろ?」
本気で驚いた顔してるよ、片桐さん。
全然気付いてなかったんだ。
「本当だよ」
「そんなの初めて聞いた」
「初めて言ったもん」
片桐さん、本当に鈍感なんだ。
女の人が寄ってくるのが当たり前の生活だから、麻痺してるのかな。
私だけは違うと思っていたのかな。
「ありがと。素直に嬉しいよ」
腕組みした片桐さんは首を傾けてにっこりと笑った。
そして・・・・・・
「お礼に」
と・・・・・・
私の頬に、頬を当てた。
「うぐぎゃっ!!」
びっくりして変な声が出た。