ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
「ごめんなさい。私・・・・・・誤解してた。片桐さん、いろんな女の人といろいろできちゃうのかと・・・・・・思ってた」
だけど、そんな片桐さんでも好きだった。
きっと、本当は誠実な人なんだって信じてた。
「ふふ。いろいろって何?」
ニヤニヤしながら顔を近付ける。
ドキドキして動けなくなる。
「え、あの・・・・・・キスとか」
「とか?その他は?」
思いっきりいじわるな微笑みの片桐さん。
こんな顔、なかなか見ることできないよね。
貴重な瞬間だぁ。
「なぁ、優海?キスの他には何、何??」
「あーもう!!いじわる!私に何を言わせようとしてるのよぉ!!」
片桐さんは目がなくなっちゃうくらい大笑いをして、私の肩をバシバシ叩いた。
「あ~、ごめんごめん。お前みたいな子、俺の周りにはいねーからさ」
あきら君が言ってくれたことを思い出す。
私みたいな存在が他にいないって。
じゃあ、私が片桐さんを好きになっちゃったら、片桐さんはきっと寂しいよね。
妹みたいな存在がいなくなるから。