ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
私はあきら君と付き合うべきなの?
そうすれば、片桐さんは喜んでくれるの?
でも・・・・・・好きじゃないんだもん。
私が好きなのは、世界でただひとり、片桐隼人・・・・・・あなただけなんだもん。
「あきら君・・・・・・私のこと好きじゃないと思う・・・・・・」
さっきまで見ていた月が違う色に見えた。
片桐さんはやっぱり私とは違う世界に住む人なのかもしれない。
「そうかな。俺も、店の中でのアイツしか知らないからな。誰にでも優しいヤツなだけかな」
私の知っているあきら君も店の中でだけだもん。
学校ではどんなあきら君なんだろう。
そんなこと考えたこともなかった。
だって、好きじゃないから。
「でも、あきらはモテるからな。やっぱり、心配だな。う~ん。お前の相手、どんな男だったら俺は許せるんだろう」
頭を抱える片桐さん。