ハニートースト ~カフェで恋したあなた~






「お前がそう言うと、本当にそう思えてくるのが不思議だな。俺にも運命の人がどこかにいるんだよな」




私の手の上に、大きな手を乗せた。



びっくりして手を離す。



本当はあの手に包まれていたかった。






「お前、男に免疫無さ過ぎだろっ!俺で練習しろ。ほら、手、貸して」





手?


貸してって?






片桐さんはそっと私の手を引っ張って、自分の手の上に私の手を乗せた。





あったかい。



ドキドキするけど、落ち着く。





私はお父さんの手しか知らない。



片桐さんの手、好きだな。






「恋人同士は、こうやって繋ぐんだよ」





指と 


指の間に、指を絡めて・・・・・・





< 90 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop