ハニートースト ~カフェで恋したあなた~
揺れる想い
-揺れる想い-
あの日から夢の中にいるみたいにフワフワしていた。
夢だったんじゃない?
片桐さんにあんなことや、こんなこと・・・・・・
キャッ!!
公園でいろんな話をした後、片桐さんが家まで送ってくれた。
別れ際に言ってくれた言葉が忘れられない。
“お前のおかげでやっとぐっすり眠れるよ”
そんな風に思ってくれるなら、私を好きになってもらえませんか。
「あぁ~あ」
豪快なあくびをしたのはあきら君。
片桐さんとのデートから3日後だった。
「こないだはごめんね。急にあんなことになって」
「別に良いけど。片桐さんと何があったの?教えろっ!!」
サイドイッチを作る私の横であきら君は、あの夜何があったのかとしつこく聞いてきた。
何もなかった。
でも、いろんなことがあった。
そんな夜だった。
片桐さんに言ってもらった嬉しい言葉を、あきら君に話したかったけど、誰かに話すと消えちゃいそうだった。