青空ライン




それに萩原よりも自分の方が二ノ宮の中で上の存在の感じがして



嫉妬しといた気持ちは何処かにいつのまにか消えていた。




「ごめんな、萩原と仲良くしてるの見てずっとムカついてて我慢できなかった。」




「…先輩」




と目をうるうるさせながら俺を見てくる二ノ宮。




それはやばいって。




他の奴にも同じ事をしてるの見つけたらその場で怒鳴ってしまいそうだ。





「その顔は他の奴には絶対見せんな」




「え?」




「何でもない!部活行くよ!」




と言って先に歩いた。



何言ってんだ。



まだ彼氏でも何でもないのに。



本当に嫌だ。



毎日、毎日二ノ宮の存在が特別になっていく。



俺が引退するまでの後1年の間に絶対落として離れられないようにするから



覚悟してろよ。



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