青空ライン
杏side
先輩があたしの目を見て嘘偽りなく話してくれた。
そんな先輩を見て先輩を拒んでた力が抜けて、逆に先輩の服を掴んでた。
「ごめんなさい…」
あたしはギュッと先輩の服を掴みながら呟いた。
「それは…何に対してのごめんなさい?」
先輩の声は明らかに震えていた。
「えっと…その…」
誤解してたことがなんだか恥ずかしくなってきて言えずにいると…
「今の俺の話信じられなくて…やっぱり…もう付き合えないからのごめんなさいなの?」
先輩の顔は今にも泣きそうでとても弱そうな声だった。
あたしを掴んでいる肩も少し震えていた。