青空ライン

「し…失礼します。」




あたしはビクビクしながらゆっくり部室のドアを開けて中に入った。



そして足を踏み入れるといきなり抱きしめられた。



「わっ…優？」



「…」



名前を呼んでもいつものように返事してくれなかった。



怒ってる…



抱きしめている腕もいつもはないのに優の腕は密かに震えていた。




「優…」



あたしがもう一度呟くと低い声が返ってきた。




「部長が言ってたことっていったいどうゆうこと？」




今までに聞いたことがない低い声で未だに抱きしめられているけどいつものように安心しなくて…



むしろ…怖い。



優が凄く怒っていることが凄く分かる。




こんな所で泣いたってもっと優を怒らしちゃうことだって分かっていたけれど、




あたしの涙は止まらなくて１人で泣いていた。