青空ライン



さっきの音は本当にドアの閉まる音で、今度は鍵を掛ける音がした。



「…開けて下さい!」



あたしはすぐにドアを開けようと必死で引っ張ったけど



カチャンと鍵がかかる音がしてもう開かなかった。



「あんたサッカー部のマネージャーをやって、山下様に近付いて可愛くも綺麗でもないくせに1人で調子に乗りすぎなんだよ!」



可愛くも綺麗でもないって…



あの時からずっと気にしているのに。


「…」



「おい!聞いてんの?シカト?



本当に調子にのってるよね!



この期に及んで、まさか山下様達が探しに来てくれるとでも思ってるの?」




そんなこと思ってない。



怖い…



光がないから真っ暗で何にも見えないよ。




『お願い!ここから出して!』



『それが頼む時の態度?まぁいいわ!出して欲しかったら、



サッカー部のマネージャーを辞めること。それが約束できるんだったら出してあげてもいいわよ。』



え…



そんなことできないよ。



あんなに頑張ってやっとマネージャーになれたのに…








< 57 / 318 >

この作品をシェア

pagetop