青空ライン




ーーーーー…



いつものように太陽は1番上を通り越して傾いていて
今日も終わりを告げようとしている。



ボーっと席に座って黒板を眺めていると…



『…ん!杏!』



『え…?ごめん!ボーッとしてた。って、まだホームルーム終わってないよね?』



思いっきり意識飛ばしてた。



目の前で希美<ノゾミ>が思いっきり睨みつけながら怒ってるし…



それに、あたし何考えてたんだっけ?



『んーもう!とっくにホームルームなんか終わってるよ!



杏がサッカー部の見学一緒に来てって言うから



将希<マサキ>に先に帰ってもらったのに!』



そうだった…



教室の時計を見てみると、もう部活の始まる時間の4時になっていた。




『あ…忘れてた!ごめん、今すぐ準備する!』



そう言ってあたしはすぐ教科書をかばんに詰め込んだ。



いつの間に帰りのホームルーム終わってたの?



ちゃんと席に着いて聞いていたはずなのに。




急いで帰りの準備をしていると、グラウンドからはすでに部活の練習している声と女子たちの声が聞こえてきて



それがあたしの全ての始まりのチャイムのように聞こえた。






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