Ⅹ#Sound.t.DL
Ⅵ間違い捜し
「君は同い年がいなくて寂しくないかい?」
寺島が心配そうに俺に話しかけた。
「大丈夫です。寺島さんといた方が心強いです」
「ヒーローがそんな事言っちゃ駄目だよ?」
「ヒーローじゃないです…」
「フフッ…ダウロード通知が来てないのに、人を守ろうとするのは素晴らしい事だよ?」
寺島はクスクス笑った。
「早速一件目だ…」
寺島は少し古臭いビルを見上げた。
「これが練習場ですか?」
音楽には余り詳しくない俺にとっては初めていく音楽練習場。
井上は吹奏楽部だからよく訪ねていたんだ。