Ⅹ#Sound.t.DL
寺島と俺はその古臭いビルのエレベーターに乗った。
正直、エレベーターが大嫌いな俺なんだけど…
「エレベーター余り乗らない?」
寺島は俺の弱点を見付けられてしまった。
「…エレベーターは嫌いです」
「嫌いじゃなくて、大嫌いだろぉ~??」
寺島はちゃかしてきた。
「…止まるのが不安になりませんか?」
俺は静かに言った。
「サウンドセラピーのダウロードが始まるのと同じ恐怖かな?」
寺島は苦笑いして言った
俺は何も言い返す言葉が見つからなかった。