Ⅹ#Sound.t.DL

ヤバイ…玲が。
鼓動が速くなる。


「玲!そこで待てよ!!」


玲の返事がない。
防音室だから聞こえないのか?

それともホントに……!!


「玲!!玲…!!!」


「バ~カ!!何びびっちゃってるの?」


防音室のドアは開いた。
玲の泣き顔は無くなり、仁王立ちで俺を睨んできた。


「私を放置するからよ!」


「ゴメン…」


良かった。
玲が無事で…


「今度私を放置したらピザおごって貰うからね?」


「分かった!次行くぞ!」


俺は玲の手を引いてこの練習場のビルを出た。


「たくッ、ハルカは…」


玲はビルを出た後もずっとブツブツ愚痴を言っていた。

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