Ⅹ#Sound.t.DL
俺の元に来たのは神崎だった。
「どうした?」
「この前のお昼、ゴメンね?」
神崎は申し訳なさそうに言った。
「怖いの…」
「…何が?」
俺は話が分かっていても聞いてしまった。
「ピアノのサウンドセラピーに、殺されちゃう…!」
神崎のちょっとした叫び声で何人かが振り返った。
「神崎?少し落ち着け?」
「ゴメン…ホントに死ぬの怖くて…」
神崎は花柄のハンカチで涙を拭いた後、真面目に話し出した。