片思いしてます
「…」



何か話し声が聞こえる。



もう朝?




そうだ、映画の途中で寝ちゃったんだ。



テレビの画面は消えていた。




リビングを見渡すが航也さんがいない。



「わかった、実和がそういうなら…今からそっちに行くから…」



玄関の方から航也さんの声。



電話してるんだ。



実和っていってた。



彼女と今から会うんだ。



そっか、今日日曜で仕事ないから当たり前か。



「…」



なんだろうこの空しさ。




「ごめん、起こした?」



その時航也さんがリビングに戻ってきた。



「いえ。
私途中で寝ちゃって」


「途中っていうか、結構初めの方で寝てたよ」


「…」


一気に赤面した。



いびきなんかしてないよね。



寝言なんかいってないよね。
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