片思いしてます
電車が到着し、乗客が電車に入っていく。



私も、前の人に着いて入っていく。



今日も、人が多い。



私は、倒れないように踏ん張る。



「…」



その時、私の手首をつかまれる。



航也さんの手が力強く私の手首をつかんでいる。



航也さんに引っ張られ電車の真ん中あたりに立つ。




航也さんと向き合う形で。






電車は出発する。




電車が大きく動くたびに航也さんは私の腕をつかむ。




「…」



ずっと触れ合う体。



息がうまくできなくて苦しい。




こんな近くにいたら航也さんにドキドキが聞こえちゃう。



でも、こんなに近くに航也さんのことを感じることができるのは、こんなときにしかできない。



少しだけ私の願いを聞いて。
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