片思いしてます
久しぶりに家で鍋を食べた。
こんなに温かくて、おいしかったけ。
川北さんの話もおもしろいし、母はずっと笑顔を絶やさない。
こうしていると本当の家族みたい。
でも、本当ならここには父がいた。
死んだから仕方ないけど、なんだかこんなに楽しいとふと父のことを思い出しちゃう。
父のことをのけ者にしているとか、忘れているとかじゃないけど。
リビングにある、父と母と私が写っている写真をちらっとみる。
写真の父は笑っている。
「琴子ちゃん今度、琴子ちゃんのお父さんのお墓参りに行ってもいいかな」
「えっ?」
突然改まって言う川北さん。
私の目をまっすぐに見ている。
私が、父の写真を見ていたのを気づいたから?
そしたら、川北さんに悪いことをした。
「…父の写真を見ていたから?」
母は私を穏やかな顔で見ている。
「琴子ちゃんのお父さんは一人しかいない。
だから、私に気を使うことなんていらない。お父さんのことは話に出してくれない方がすごく不安。みんなで、お父さんや琴子ちゃんの小さい時の話を普通に話したいから、私に、気を使うことなく話してくれ。
私も、お父さんに有希さんと付き合っていることを報告しないといけないし」
「…」
すぐに返事することができなかった。
「父さん、そんな話したら混乱するだけだよ」
航也さんが、間に入ってくれた。
こんなに温かくて、おいしかったけ。
川北さんの話もおもしろいし、母はずっと笑顔を絶やさない。
こうしていると本当の家族みたい。
でも、本当ならここには父がいた。
死んだから仕方ないけど、なんだかこんなに楽しいとふと父のことを思い出しちゃう。
父のことをのけ者にしているとか、忘れているとかじゃないけど。
リビングにある、父と母と私が写っている写真をちらっとみる。
写真の父は笑っている。
「琴子ちゃん今度、琴子ちゃんのお父さんのお墓参りに行ってもいいかな」
「えっ?」
突然改まって言う川北さん。
私の目をまっすぐに見ている。
私が、父の写真を見ていたのを気づいたから?
そしたら、川北さんに悪いことをした。
「…父の写真を見ていたから?」
母は私を穏やかな顔で見ている。
「琴子ちゃんのお父さんは一人しかいない。
だから、私に気を使うことなんていらない。お父さんのことは話に出してくれない方がすごく不安。みんなで、お父さんや琴子ちゃんの小さい時の話を普通に話したいから、私に、気を使うことなく話してくれ。
私も、お父さんに有希さんと付き合っていることを報告しないといけないし」
「…」
すぐに返事することができなかった。
「父さん、そんな話したら混乱するだけだよ」
航也さんが、間に入ってくれた。