片思いしてます
「琴子、今度の休みに川北さんと食事することになったから。確か、バイトも昼までだったでしょ」


「うん。でも、2人でゆっくり食事してきたらいいのに」


「ちゃんと琴子に紹介したいから」


「うん。わかった」



母と川北さんのことを認めてから、母は私に川北さんのことを逐一話に出してくる。



恋するってこういうことなのかなー。



誰かに聞いてもらいたいんだね。



でも、私にはのろけにしか聞こえず、あまりおもしろくない。



母みたいな年配の恋人の話なんか、参考にもならないし、つまらない。



母には言わないけど。



最近は、母も若返ってきた気がする。



やっぱり恋ってすごい。





私は、あの片思いの失恋からなにも変わらず。



電車も変えたから、あの人と会ったこともない。



新しい出会いもなく、毎日学校とバイトを頑張る日々。



結衣に言わせると、それでいいのっていつも言われるけど、別に今は満足。



学校もバイトも楽しいから。



結衣こそ、好きな人もいないのによく人のこというよ。



とりあえず、毎日が平穏に過ぎていってる感じ。




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