片思いしてます
私は、その人たちに囲まれ前に進みだす。



逃げれない。



その時、私の前に一人の人が立つ。



「なに?」



男の人がすごんだ声を出す。



「その子、俺の知り合いだから」


「…」


顔を上げると、そこに航也さんが立っていた。



「この子俺たちと遊びたいって、そんじゃーな」



へらへら笑いながら、歩き出す。



私は、航也さんを見つめる。



「嫌がってるじゃないか」



航也さんは、その人たちをにらみつけ無理やり私の手をつかむ。



「…」



そのままその人たちを振り払い、歩き出す。



私も、航也さんに手を握られ小走りでついていく。




握られている手が、恐怖で力強くなる。



航也さんは、振り返ることなくどんどん前を歩く。




私は、航也さんの背中をずっとみつめる。



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