片思いしてます
「大丈夫ですよ、川北さんなら母も大歓迎です。
…それに、今日は一人で家にいるのがなんとなく不安で」



「…うん」


私は、テレビをつけDVDを入れる。



「川北さんもこういう恋愛もの見るんですね。
いつも、電車で恋愛小説読んでるんですか?」



「あっ、うん。いろんなもの観てるよ、話題になったものはとりあえず。
小説も」



「…」


後から気づいた。



電車でいつも航也さんのこと見てるって言っちゃったよね。






その時、映画が始まった。



航也さんはテレビを見ている。



私は、横目で航也さんの横顔を見た。



2人っきりで、DVDを見ることがくるなんて思いもしなかった。



母のおかげ?



でも、失恋したんだから、何も発展しない。



航也さんも母の娘だから、私にこんなに優しい。






でも、嬉しい。




私は、ずっとドキドキしながらテレビの画面を見ていた。




映画の内容なんて全然頭に入ってこなかった。




ドキドキしすぎて観れないよ。






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