水晶の涙
「染めている様な白色には見えない。だが、君の様な純白の髪の子を、僕は始めて見たんだ。…その、空色の目も。」
そう言ったルナ先生の目は、私の髪と目をゆっくりと、交互に見つめた
その目は、
物珍しい物を見るような
そんな目
…今まで、何度
この目で見られてきただろう
『…生まれてから今まで、この髪と目の色は変わってない筈です。…そして、これからも…変わらないと思います。』
「…そうか、わかった。回答ありがとう。」
私の答えを聞くと、
満足そうな顔をした先生
そんな先生に
『「失礼しました。」』
と、カイ君と私は揃って言い
保健室を後にした
保健室の出入口で、私達に軽く手を振りながら見送るルナ先生は
ふと、難しい顔をして呟いた
「純白に空色…か。」