水晶の涙
「…アリアちゃん…、
アリアちゃん!」
『ふぇ!?』
ルシルちゃんの声に我に返った
周りの生徒の視線と、黒板の前でチョークを持ったままの先生の視線が私に集まっている
「152ページ、3番の問題だ。答えだけ言えってさ。」
『あ、ありがと。』
後ろから聞こえたカイ君の小さな耳打ちに感謝しながら教科書を開ける
幸な事に、指定の問題は
'低級悪魔の特徴、
又は性質を三つ、答えよ'
と言う簡単な問題だった
『えっと…低級悪魔は体が小さく、一匹一匹では力も微量です。二つ目に、低級悪魔は集団で行動する場合が多いです。三つ目に、低級悪魔は、普段は大人しいですが、自らの危機を感じると集団で襲い掛かります。』
「…宜しい。」
先生は私の言った事を黒板に書き、私に集まっていた視線も、今度はその黒板に集まった