水晶の涙
〈コロス〉
『っ…』
頭の中に響く
悪魔の、負の心の声
『行かなきゃ…!』
それを聞いて、
動かずにはいられなかった
「ちょ…アリアちゃん!?」
ルシルちゃんの声には反応せず、運動場に行かなくちゃいけないと言う一心で
ただただ走った
「…アリア?」
「あ、アリアちゃん!?」
途中、カイ君やルイ君も見かけたけど…
今は、話してる暇なんて無い
運動場に向かう間にも、外から
―ドカァァンッ!
―ドオォォンッ!
と、破壊音が聞こえて来る
〔えー、運動場で中級悪魔のドラゴン型が侵入しました。生徒は直ちに避難を、先生方は直ぐに運動場に集まり…〕
流される放送の先生の声にも、焦りが見えていた