水晶の涙



悲鳴を上げ、運動場から室内に入ろうと生徒達がごった返す下駄箱付近


『も…もう少し…っ』


そんな中、流れに逆らって歩こうとするけど、中々前に進めない

それでも前に進もうと、人混みを掻き分ける様にして進む


「…っと…君は前の、」


『わっ…』


ドンッ
と誰かにぶつかり、前にのめり込む様にして倒れそうになるが

それは、


『る、ルナ先生!』


「やっぱり純白の君か。」


ルナ先生の腕によって支えられていた


先生は、前に会った時と同じ白衣姿で、その白衣姿とは合わない
鞘に収められた大きな大剣を腰に掛けていた


『ルナ先生、その大剣…
「今は緊急事態だ。君も直ちに避難しなさい。」

声を掛けるも遮られ、ルナ先生は運動場の方向に駆け足で行っしまった




< 113 / 171 >

この作品をシェア

pagetop