水晶の涙



ぐちゃぐちゃだった

元の、整備されてた運動場なんて
見る陰は全く無い


「グルウゥッ…」


「…派手にやってくれたね。」


ルナ先生は、ぐちゃぐちゃな運動場をチラリと見て、目の前で唸る悪魔に向き直る

大剣に触れている手に、自然と力が入ったのが解った


―シュッ
と言う音がして、鞘から抜かれた大剣は、ルナ先生の髪色に合う

月色をしていた


『だ、ダメ――!』


声を上げるも一足遅く、ルナ先生の月色の大剣は振り上げられ、悪魔は鋭い爪が付いた前足を振り上げていた


「ガルアァァアッ!」


「僕は、君を殺す事が勤めなんだよ。…悪く思わないでくれ。」


そう言ったルナ先生の表情は、何時かに見た

冷たい表情と同じだった





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