水晶の涙



…ど、うなって…?

私はこれから…
どうなるんだろう…?


段々とぼやけてくる頭で、色んな事を考えようと頑張るのに、

最終的には、目の前が真っ暗になって、何も見えなくなって…


『(っ…カイ…君…)』


私は静かに、
意識を失ってしまった








『…やっと眠ったわ…』


意識を失ってしまった筈の本人の体は、悪魔に抱えられた前足に掴まったまま、

風で乱れた前髪を、そっと抑えた


「グルルゥ…」
〈…お前のもう一つの'片割れ'は見つかったのか?〉


『…いいえ、まだよ。だけど、この近くに居るのは確か。』


〈…そうか〉


悪魔の返事を後に、
お互いは真っ直ぐと前を見る


『…もう少しで、始まるのよ。』


私の、復讐が…


その呟きが聞こえたのか、悪魔は小さく喉を鳴らし、翼を大きく羽ばたかせると

雲の中に消えていった









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