水晶の涙
悲寂の思い
薬品独特の匂い
真っ白なベットに溶け込む様な白色の髪が、少しだけ揺れた
『…ん……』
ゆっくりと目を開けると、見覚えのあるベットの上に私は居た
『…ここは…?』
「保健室だよ。学校のね。」
突然聞こえた男の人の声に直ぐに振り向くと、月色の長髪がまず目に入る
月色の男の人は、ローラーの付いた先生用の椅子に座っり、私を見て、にこやかな笑顔を見せた
『ルナ先生…』
「気がついたみたいだね。」
ルナ先生は私に、
「飲むかい?」と、湯気が発つホットミルクが入ったカップを私に差し出す
『…ありがとうございます。』
それを受け取り、一口だけそれを口に含むと、口の中に温かな甘味が広がった