水晶の涙



「冗談だよ、冗談♪」


「『……』」


ルナ先生はそう言いながら、グルグルと、ローラーの付いた椅子の上で回ってる

その隣で、お互いに真っ赤な顔を見合わせて、吹き出しそうになった


『茹でタコみたいに真っ赤だね。』


「アリアもな!」


『うんっ!』


お互いの顔を指差しながら、
笑い合う私達を見て


「青春…だねぇ♪」


ルナ先生は、さっきとはまた違う微笑ましい笑顔で、
うんうん、とさっき同様で頷いた


「さぁ二人共、一度、自分達の教室に行ってきなさい。皆、心配してるだろうしね。」


『はい!行こっ、カイ君。』


「おぅ。」


カイ君と並んで、
保健室の外へと向かう

その様子を、ルナ先生はまた、ローラーの椅子をグルグルと回しながら、見送っていた




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