水晶の涙



「頭ペコペコ下げて何が面白いんだよ…早く行こうぜ。」


今だに頭を下げ続ける私の腕を掴み、再び廊下を歩き出したライン君

そんなライン君を見て、ムスっとした表情になった女の子は、明らかにライン君に対しての不満気な顔をしていた


「もう、お兄ちゃんったら、何時も人の迷惑を考えないで…本当にゴメンなさい。えっと、アリア…ちゃん、だよね、?」


『ぅ、うん。えっと、貴女は…』


「私は、カンナ・トニオって言います。お兄ちゃんとは双子なんですよっ」


カンナちゃんは最後に、「二卵性ですけどね。」と付け加え、ライン君の耳を引っ張った

すると、睨みがちにカンナちゃんを見るライン君

カンナちゃんは、そんなライン君など見えても居ないかの様に、口笛を吹きながら私の横に並んで歩いた




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