水晶の涙



兄弟かぁ

確かに、目とか、口とか、輪郭とか…部分部分にだけど、ライン君とカンナちゃんはそっくりだ


「おっ、着いたぞ。」


『……ここ…』


話している内に、目的の場所に着いたみたいだった

目の前には、普通の教室

…じゃなくて


『…本当に、ここ?』


段ボールで強化している
割れてしまったのであろう、廊下側の窓のガラス

ペンキやスプレーで落書きされたドア

…正に、不良がこの中に居そうな感じだった


「まぁ、この有様を見れば、そう思いますよねー…」


苦笑いしながらも、感じカンナちゃんはその教室のドアに手を掛ける

そして、ゆっくりとドアを開ける、と同時に聞こえた声は


「うちのお菓子がー…っ!」

コレだった




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