水晶の涙



「あー…入るか。」


『ぅ、うん…』


カンナちゃんと、カンナちゃんに抱き着く女の子の横を通り、中へ入る

教室の中は、自分が思ってたよりもあっけらかんとしてて、机は数えられる程しか無かった


「よー、ポン吉。またジュンのポテチ食ったんだって?」


『…ぽ、ポン吉!?』


や、やけに可愛い名前…

ライン君が言う、ポン吉と呼ばれた、ぽっちゃり体型の男の子は、こちらを向きお腹のお肉を揺らしながら、ドシドシと歩いて来る


「ジュンは大袈裟過ぎるんだよ。まだ、10枚しか食べてないのに…。」


男の子の手には、ポテチの袋が

…それも、
凄く大きなサイズの袋


それを見て、ライン君は大きな溜息を付いた




< 148 / 171 >

この作品をシェア

pagetop