水晶の涙
『…ふふっ』
二度の、笑みが零れた
何だかんだで、凄く仲の良いライン君達
私の事を話しても、普通に接してくれた四人
…自らの過去に、苦い経験があったから、相手の心の闇を、こんなに労(イタワ)り合えるんだと思う
『…もっと…』
もっと早くに、ライン君達と、出会ってたかったな…
ルシルちゃんや、レン君
ハルちゃんや…カイ君達と
出会う前に
そうすれば―――
「アリりん!ちょっとコっち来てぇやー!」
『…うんっ』
…こんなにも、
惨めで悲しい気持ちになる事も
無かったのに
…と、次の瞬間
―ガンッ
「アリア…!」
乱暴に開いたドアの音と同時に、聞き覚えのある声が、教室に響く