水晶の涙
「…戻ろう、アリア。」
『……ぇ…』
「皆の所に戻ろう。皆、待ってる。」
そう言って、カイ君は私の手首を握って教室の外へと行こうとする
けど、私は―――
『ぃ…行きたくない…』
その場に踏み止まる様に、足に力を入れた
「…アリア?」
『……』
皆って…何?
ルシルちゃん達、の事?
待ってるって?
さっき、拒絶されたのに?
少し俯いて、床の一点をジッと見る
顔を上げようとしない私を不思議に思ったのか、カイ君は私の顔を覗き込む
その時だった